バンコク日本人学校で体罰・不適切な指導が疑われたら|相談先と記録方法

※2026年8月更新

子どもが「先生にたたかれた」「怖い指導を受けた」と話したら、まず子どもの安全と安心を優先してください。

保護者だけで直ちに「体罰だった」「誤解だった」と断定する必要はありません。 子どもの話を落ち着いて聞き、日時や状況を記録し、 学校の管理職を含む正式な窓口へ事実確認を依頼することが大切です。

先に結論

  1. 子どもの話を否定せず、誘導せずに聞く
  2. けがや強い恐怖がある場合は、まず安全を確保する
  3. 日時・場所・授業・言動・周囲の状況を記録する
  4. 担任だけでなく、必要に応じて学年・管理職へ共有する
  5. 感情的な断定ではなく、事実確認を依頼する
  6. 学校からの説明、確認結果、今後の対応を記録する
  7. 未確認情報や教員名をSNS・保護者グループへ投稿しない

体罰と厳しい指導はどう違う?

子どもが強く叱られた場合、保護者としては 「厳しい指導だったのか、体罰や不適切な指導だったのか」 を知りたいと思います。

日本の文部科学省は、教員による指導について、 次のような行為を体罰に当たるものとして示しています。

  • 殴る、蹴るなど、身体に対する侵害を伴う行為
  • 正座や直立など、特定の姿勢を長時間続けさせて肉体的苦痛を与える行為
  • トイレや食事を認めず、長時間拘束して肉体的苦痛を与える行為

一方で、注意、叱責、学習課題、清掃、別室での指導などは、 児童生徒へ肉体的苦痛を与えない範囲であれば、 直ちに体罰に該当するとは限りません。

重要: 体罰に当たるかどうかは、子どもの年齢、健康状態、行為の内容、 行われた場所や時間、前後の状況などを含め、個別に確認する必要があります。 保護者の印象だけでも、教員側の説明だけでも判断せず、事実関係を整理することが大切です。

参考: 文部科学省「体罰の禁止及び児童生徒理解に基づく指導の徹底について」

子どもから話を聞くときの基本

子どもが話し始めたとき、保護者が強く驚いたり、 すぐに学校へ怒鳴り込むような反応をしたりすると、 子どもが「話したせいで大ごとになった」と感じることがあります。

まず、話してくれたことを受け止めます。

最初に伝えたい言葉

「話してくれてありがとう」
「怖かったね、嫌だったね」
「あなたが悪いと決めつけないよ」
「安全に学校へ行けるように一緒に考えるよ」
「分かるところからでいいから教えて」

答えを誘導しない

「先生に殴られたんでしょう?」 「みんなも同じことをされたんでしょう?」 と答えを決めた質問は避けます。

次のような聞き方をしてください。

  • 何があったの?
  • いつ、どこであったの?
  • その前には何をしていたの?
  • 先生は何と言ったの?
  • あなたはどうしたの?
  • 近くに誰かいた?
  • 体のどこかが痛い?
  • 前にも同じことがあった?
  • 明日、学校へ行くことをどう感じている?

何度も聞き直さない

同じ内容を何度も詳しく説明させると、 子どもが精神的に疲れたり、話が少しずつ変化したりすることがあります。

最初に聞いた内容を保護者が記録し、 追加で確認したいことは学校と相談しながら整理してください。

最初に記録する内容

学校へ相談するときは、「ひどい」「許せない」という感情だけでなく、 現時点で分かっている事実を整理します。

  1. 出来事があった日付と時刻
  2. 授業、休み時間、行事などの場面
  3. 教室、体育館、校庭などの場所
  4. 子どもが話した教員の言葉
  5. 子どもが受けたと話している行為
  6. 行為の前後に何があったか
  7. 近くにいた児童生徒や教員
  8. 同じことが以前にもあったか
  9. 痛み、腫れ、傷などがあるか
  10. 登校、睡眠、食事、体調への影響
  11. 子どもが学校へ望んでいること
  12. 保護者が学校へ確認したいこと

子どもの言葉は、できるだけ言い換えずに記録してください。

傷、腫れ、あざ、破損した物などがある場合は、 日付が分かる形で写真を残します。 痛みやけががある場合は、必要に応じて医療機関を受診し、 診察内容や領収書なども保管してください。

学校へはどのように相談する?

バンコク日本人学校の公式サイトでは、 在校生の学習・生活に関する相談を、 Classroomまたは電話で受け付けています。

体罰や不適切な指導が疑われる場合は、 担任本人だけへの相談で終わらせず、 学年担当や学校の管理職にも共有してもらうよう依頼します。

バンコク校・在校生の学習・生活相談

Classroom:在籍するクラスのClassroomから連絡

電話受付:平日7:45~15:45

電話:
02-314-4151
02-369-2750
02-314-7335
02-314-7797

1・2年:内線71
3・4年:内線72
5・6年:内線73
7~9年:内線74

連絡先や受付方法は変更される可能性があります。 最新情報は、 泰日協会学校「学校概要・連絡先」 で確認してください。

学校への連絡文例

最初の連絡では、教員を断罪する文章ではなく、 子どもが話している内容と確認してほしいことを具体的に伝えます。

連絡文例

いつもお世話になっております。

○年○組の○○の保護者です。
子どもが、○月○日の○○の時間に、次のような指導を受けたと話しています。

・日時:
・場所・授業:
・子どもが話している内容:
・その前後の状況:
・近くにいた人:
・けがや痛みの有無:
・現在の子どもの様子:

現時点で、保護者として事実関係を断定しているわけではありません。
子ども本人、関係する教職員、周囲にいた児童生徒などから状況を確認していただき、 学校としての確認結果をご説明いただけますでしょうか。

また、確認中も子どもが安心して学校生活を送れるよう、 必要な配慮についてご相談させてください。

どうぞよろしくお願いいたします。

学校へ確認したいこと

学校へ連絡した後は、次の点を確認します。

  • 誰が事実確認を担当するのか
  • 子ども本人へどのように聞き取りを行うのか
  • 関係した教員や周囲の児童生徒へ確認するか
  • 確認結果をいつ、どのように伝える予定か
  • 確認中の子どもの安全や心理面へどのように配慮するか
  • 同じ状況を防ぐための対応はあるか
  • 学校内で誰に相談を継続すればよいか

電話で話した場合も、連絡した日時、相手の名前、 説明された内容、次回の連絡予定を記録してください。

確認中も子どもの安全を優先する

事実確認には時間がかかる場合があります。

しかし、子どもが強い恐怖を感じている場合、 結論が出るまで何の配慮もせず同じ状況に置く必要はありません。

学校へ、次のような一時的対応を相談します。

  • 該当する教員と一対一になる場面を避ける
  • 別の教員や管理職による見守りを行う
  • 子どもが相談できる教員を決める
  • 保健室や相談室を利用できるようにする
  • 授業や活動への参加方法を一時的に調整する
  • 登校への不安が強い場合の対応を相談する

早急な対応が必要なケース

次のような場合は、通常の連絡や経過観察だけでなく、 子どもの安全確保と医療的な対応を優先してください。

  • 出血、強い痛み、腫れ、あざ、骨折の疑いがある
  • 頭部や腹部へ強い衝撃を受けた
  • 呼吸、意識、歩行などに異常がある
  • 繰り返し暴力を受けていると話している
  • 「誰にも言うな」などと脅された
  • 性的な接触や言動を受けたと話している
  • 学校へ行くことを激しく拒否している
  • 自分を傷つけたい、消えたいなどの発言がある

緊急性が高い場合: 学校からの回答を待つことより、現在の危険を避けることが優先です。 必要に応じて医療機関や現地の関係機関へ相談してください。

避けたい対応

教員を保護者だけで直接問い詰める

感情的な対立になると、子どもの安全確認や事実確認が進みにくくなる可能性があります。 学年担当や管理職を含む正式な場で説明を求めてください。

子どもへ何度も詳しい説明を求める

子どもへ繰り返し同じ質問をすると、 精神的な負担が大きくなる場合があります。 最初の話を記録し、追加の聞き取り方法は学校と相談します。

保護者グループで教員名を共有する

事実確認前に教員名、担当学年、経歴などを広めると、 誤った情報が拡散したり、関係のない人が特定されたりする可能性があります。

SNSやブログで未確認情報を公開する

「聞いた話」「うわさ」「別の保護者も言っていた」という情報だけで、 特定の教員が体罰を行ったと公開することは避けるべきです。

個別事案については、学校や関係機関による事実確認を優先してください。

「良い先生だった」なら問題ない?

普段は熱心で、子どもや保護者から信頼されている教員であっても、 個別の指導が適切だったかどうかは別に確認する必要があります。

反対に、子どもが苦手だと感じている教員だからといって、 すべての厳しい指導が体罰になるわけでもありません。

教員の人物評価だけで結論を出さず、 具体的に何が行われたかを客観的に確認することが重要です。

よくある質問

子どもの話だけでも学校へ相談できますか?

相談して構いません。 「事実と断定しているわけではないが、子どもがこのように話している」 と伝え、学校へ確認を依頼してください。

傷や証拠がなくても相談できますか?

相談できます。 体罰や不適切な指導が疑われる出来事は、 必ずしも目に見える傷が残るとは限りません。 日時、場所、子どもの話、前後の様子を整理して伝えます。

担任本人へ最初に連絡すべきですか?

担任以外の教員に関する相談であれば、担任へ相談する方法があります。 担任本人に関する相談の場合は、学年担当や管理職にも共有される方法で連絡してください。

教員の名前を記事やSNSへ書いてよいですか?

事実確認が終わっていない段階で、教員名や特定につながる情報を公開することは避けてください。 学校や関係機関への正式な相談を優先します。

学校から納得できる説明がない場合は?

どの事実をどのように確認したのか、学校としての判断、 今後の安全対策を文書または面談で説明してもらうよう依頼します。 必要に応じて、外部の専門家や現地の関係機関への相談も検討してください。

まとめ

  • 子どもの話を否定せず、誘導せずに聞く
  • けがや恐怖がある場合は安全確保を優先する
  • 日時、場所、言動、周囲の状況を記録する
  • 学校の正式な窓口と管理職へ事実確認を依頼する
  • 確認中も子どもが安心できる配慮を相談する
  • 学校の回答や対応を記録する
  • 未確認情報や個人を特定する内容を公開しない

本記事は、特定の教員または過去の個別事案について、 体罰の有無や事実関係を認定するものではありません。 子どもから体罰や不適切な指導を疑う話があった場合の、 一般的な確認・相談手順をまとめた非公式記事です。

参考: 泰日協会学校「学校概要・連絡先」 文部科学省「体罰の禁止及び児童生徒理解に基づく指導の徹底について」

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