バンコク日本人学校への転入を考えていると、 気になることの一つが「学力」です。
検索すると、 「バンコク日本人学校はレベルが高い」 という話を目にすることもあります。
すると、
- 偏差値はどのくらい?
- 入学するための学力試験はある?
- 日本から転入して授業についていける?
- 宿題は多い?
- みんな塾へ行っている?
- 日本へ帰国したとき勉強で困らない?
と心配になる家庭もあるでしょう。
バンコク日本人学校を、 「偏差値の高い進学校」と考えるのは正確ではありません。
日本の学習指導要領と教科書を基本に学ぶ、 小学部・中学部の在外教育施設です。
一方で、中学部では定期テストや高校受験を意識した学習、 自分で学習計画を立てる取組なども行われています。
そのため大切なのは、 「学校全体の偏差値」ではなく、 現在の子どもの学力と、帰国後の進路に合っているか を見ることです。
この記事では、 バンコク日本人学校の公式情報と、 実際に赴任前の家庭が気になるポイントを分けて整理します。
バンコク日本人学校に偏差値はある?
まず、 バンコク日本人学校を日本の私立中学校や高校のように、 「偏差値○○の学校」と考えるのは適切ではありません。
学校公式の入学・編入要件にも、 「偏差値○○以上」 といった学力基準は示されていません。
入学・編入では、 国籍や在留資格などの条件に加え、 日本語で通常の授業に対応できる日本語能力や 学校生活への適応力などが確認されます。
つまり、
学力試験で成績上位の子だけを選抜して入学させる 進学校とは性格が違います。
塾の模試などで 「バンコク日本人学校の生徒が偏差値○○だった」 という数字を見ることがあります。
これはその生徒個人の模試成績であり、 バンコク日本人学校そのものの偏差値ではありません。
では「学力レベルが高い」と言われるのはなぜ?
ここは、 事実と口コミを分けて考えた方がよい部分です。
インターネット上には、 バンコク日本人学校について 「勉強の水準が高いと感じた」 という保護者の体験談があります。
現地の学習塾からも、 日本人学校の定期テスト対策や 応用問題についての情報が発信されています。
ただし、 これだけで 「学校全体の平均学力が日本全国より高い」 とは判断できません。
現在確認できる学校公式情報では、 学校全体の平均偏差値や、 全国平均との順位比較などは公表されていません。
したがって、
「バンコク日本人学校=学力エリート校」 と決めつけない方が正確です。
授業内容は日本より難しい?
基本となる学習内容は、 日本国内の学校から大きく離れたものではありません。
バンコク日本人学校は、 日本の文部科学省が定める学習指導要領に基づいて教育を行い、 日本の教科書を使っています。
学校自身も、 日本へ帰国したときや受験するときに、 教育内容や教育レベルの差を できるだけ生じさせないことを目標にしています。
そのため、
「海外の日本人学校だから、 日本とはまったく違う難しい勉強をする」 という学校ではありません。
ただし、 同じ学習指導要領でも、 授業の進み方や単元の順番、 課題の出し方は学校や学年によって異なります。
日本から転入して授業についていける?
日本の小中学校から転入する場合、 基本的には必要以上に怖がる必要はありません。
同じ日本の学習指導要領を基本としているため、 学習内容をつなげやすいからです。
ただし、 「同じ学年=まったく同じところを勉強している」 とは限りません。
転入時期によっては、 前の学校ではまだ習っていない単元を バンコク校ではすでに終えている場合があります。
逆に、 前の学校で終えた単元を もう一度学習することもあり得ます。
- 現在使っている教科書を確認する
- どの単元まで終わったか確認する
- 通知表だけでなく、苦手な単元も整理する
- 算数・数学の計算分野を復習する
- 国語の漢字を大きくためない
- 中学生は英語の既習範囲も確認する
特別な先取り学習を大量にするより、 今の学年で習った内容の穴を減らしておく 方が実用的です。
インターから転入する場合は何が大変?
インターナショナルスクールからの転入では、 単純な「頭の良さ」より、 日本語で教科を学べるか が重要になります。
日常会話の日本語ができても、 学習では別の力が必要です。
- 国語の長い文章を読む
- 学年相当の漢字を読む・書く
- 算数・数学の文章問題を日本語で理解する
- 理科・社会の用語を日本語で理解する
- 自分の考えを日本語で文章にする
バンコク日本人学校自体も、 日本語で通常授業についていける力を 入学・編入の重要な条件としています。
インターと日本人学校で迷っている家庭は、 学校名の評判ではなく、 今後どの言語で勉強するのか から考えた方がよいでしょう。
詳しくは、 バンコク日本人学校とインターを比較|どちらが向いている? で解説しています。
宿題は多い?
これは、 「毎日○ページ」 「日本の学校の○倍」 のように一律には答えられません。
公開されている学校公式情報からも、 全学年共通の宿題量や 「毎日○分」という統一基準は確認できません。
宿題や課題の量は、 学年、教科、時期によって変わります。
特に中学生では、 定期テストや提出課題もあるため、 小学生とは学習の組み立て方が違います。
ここで見落としやすいのが、 学校の宿題だけで子どもの負担を判断しないこと です。
バンコクでは、 スクールバスの乗車時間に加えて、 塾や習い事へ通う家庭もあります。
学校の課題がそれほど多くなくても、
学校 → バス → 塾 → 帰宅 → 宿題
という生活になると、 子どもにとっては負担が大きくなります。
塾には行った方がいい?
結論から言えば、 バンコク日本人学校へ通うために塾が必須というわけではありません。
「周りが行っているから」 という理由だけで入れる必要はありません。
塾を考えるなら、 目的を分けると判断しやすくなります。
学校の授業で困っていない
まずは家庭学習で十分かもしれません。
学校の授業、 宿題、 家庭での復習を回せているなら、 急いで塾へ入れる必要はありません。
苦手単元が増えている
算数・数学や国語などで 分からない部分が積み重なっている場合は、 補習目的の塾や個別指導を検討できます。
中学受験・高校受験をする
学校の授業と、 志望校の入試対策は別に考えます。
難関校、帰国生入試、 中学受験・高校受験などを考えている場合は、 志望校に合わせた対策が必要になることがあります。
バンコクにある塾の特徴や選び方は、 バンコク日本人学校生が通う塾|料金・特徴・選び方 でまとめています。
中学部は高校受験を意識している?
ここは、 最新の学校公式資料から確認できます。
中学部では、 2025年度から45分授業を本格的に実施しています。
その時間編成を活用し、 朝に学習時間を設けています。
学校はそのねらいの一つとして、 基礎学力の定着と、 高校受験を見据えた自立した学習者の育成 を挙げています。
朝の学習では、 生徒自身が学習課題や提出期限、 定期テストまでの日程を確認しながら、 学習計画を立てます。
つまり、 単に先生から出された課題をこなすだけではなく、
「いつ、何を、どのくらい勉強するか」 を自分で管理する力
も育てようとしているわけです。
日本へ帰国したら勉強で困らない?
日本人学校を選ぶ大きな利点の一つは、 日本の学校との学習内容を つなぎやすいことです。
日本の学習指導要領と教科書を基本としているため、 インターから日本の学校へ転校する場合と比べれば、 教科学習の接続は考えやすくなります。
ただし、 「日本人学校にいたから絶対に遅れない」 という意味ではありません。
日本国内でも、 学校や自治体、教科書会社によって 単元を扱う順番が異なることがあります。
帰国時期によっては、 一部の単元が未習・重複になる可能性があります。
- 帰国先の学校で使っている教科書
- 現在の学校でどこまで学習したか
- 帰国する時期
- 中学生なら定期テストの日程
- 受験生なら志望校の出題範囲
特に受験学年では、 「学校の進度」ではなく 志望校の試験日から逆算 して考える必要があります。
「学力が心配」な家庭は何を基準に判断する?
学校全体が 「レベルが高いか・低いか」 だけを気にしても、 学校選びにはあまり役立ちません。
見るべきなのは、 子ども自身です。
- 現在の学年内容をどの程度理解しているか
- 日本語で教科書を読めるか
- 漢字や計算に大きな抜けがないか
- 学校の宿題を一人で進められるか
- 帰宅後に勉強する時間が取れるか
- 中学受験・高校受験をする予定があるか
- 何年後に日本へ帰国する予定か
ここまで整理すると、 塾が必要なのか、 家庭学習で十分なのかも見えやすくなります。
赴任前にやるなら「先取り」よりこれ
「バンコク日本人学校はレベルが高いらしい」 と聞くと、 赴任前に何か月分も先取りしたくなるかもしれません。
しかし、 まず優先したいのは復習です。
① 今の学年の漢字を確認する
② 算数・数学の計算で苦手を残さない
③ 前の学校で学習済みの単元を確認する
④ 教科書・ノートを整理する
⑤ 中学生は英語の既習文法を確認する
⑥ そのうえで余裕があれば先取りする
特に転入直後は、 学校だけでなく、 海外生活、スクールバス、友人関係など 一度に多くのことが変わります。
学習まで必要以上に先取りして 子どもを疲れさせるより、 基礎を安定させておく方が実用的 です。
英語力は学力に影響する?
バンコク日本人学校では 英語教育も行われていますが、 通常の教科学習の中心は日本語です。
そのため、 英語が得意でないことだけを理由に、 「授業についていけないのでは」 と心配する必要はありません。
一方、 英語が得意な子の場合は、 日本人学校の英語授業だけでなく、 家庭学習や英検、英語塾などを 組み合わせる家庭もあります。
現在の英語教育については、 バンコク日本人学校の英語教育はどのくらい?NET英語・習熟度別・イマージョンを解説 も参考にしてください。
よくある質問
バンコク日本人学校の偏差値はいくつですか?
一般的な中学・高校受験校のような 「学校偏差値」で見る学校ではありません。
公式の入学・編入要件にも、 偏差値による学力基準は示されていません。
成績が普通でも転入できますか?
「成績上位者だけが入れる学校」 ではありません。
ただし、 日本語で通常授業へ参加できる力や、 学校生活への適応力などの入学要件があります。
日本から転入すると授業が難しいですか?
基本となる教育課程は 日本の学習指導要領に沿っています。
ただし学校ごとの進度差はあるため、 転入前後の単元を確認すると安心です。
宿題は多いですか?
学年や教科、時期によって異なります。
学校全体で一律の宿題量を示した 現在の公式公開情報は確認できません。
塾へ行かないと授業についていけませんか?
塾は必須ではありません。
学校補習、苦手克服、 中学受験、高校受験など、 必要な目的がある場合に検討するとよいでしょう。
帰国後は日本の学校についていけますか?
日本の教育課程と教科書で学ぶため、 学習内容は接続しやすいです。
ただし、 学校ごとの進度差や受験範囲は 別に確認する必要があります。
まとめ|「偏差値」より子どもの現在地を見る
バンコク日本人学校について、 「学力レベルが高い」 という話を耳にすることがあります。
しかし、 学校全体の偏差値や平均学力を示す 現在の公式データがあるわけではありません。
バンコク日本人学校は、 日本の学習指導要領と教科書を基本に、 日本帰国後や受験への接続も意識して教育を行う学校です。
中学部では、 基礎学力だけでなく、 定期テストや高校受験を見据えた 自立的な学習にも取り組んでいます。
赴任前に大切なのは、
「この学校は偏差値が高いのか」 ではなく、 「今のわが子は何ができて、何につまずいているのか」 を確認することです。
そのうえで、 必要なら家庭学習や塾を組み合わせれば十分です。
入学・編入そのものの条件や手続きについては、 バンコク日本人学校の入学・編入完全ガイド でまとめています。
この記事は、2026年9月時点で公開されている バンコク日本人学校の公式情報等をもとに作成した非公式記事です。 教育課程、入学条件、学習方法等は変更される可能性があります。 最新情報は必ず学校公式サイトでご確認ください。
参考: バンコク日本人学校「本校について」/ 「入学・編入学要項」/ 「バンコク日本人学校の教育課程について」



